雲南 (1回目)schedule
1回目:2004年7-8月 (2回目はこちら)
夏休みを利用して家内と雲南省を旅行することにした。ちょうど仕事で日本に帰国していたので、北京への戻り時期に合わせて、二人一緒に、成田→北京→昆明というルートで出発した。(以下、写真の下に続く)
ビデオ
→ 石林 西門龍門 花文字 玉龍雪山
[7/29(木)]
JL781からCA1431と乗り継いで19時過ぎに昆明に到着。一日がかりの移動でやや疲れたが、気持ちはワクワク。空港でガイドの岳さんと待ち合わせ、雲秀楼で夕食。今日は機内食だけだと思いしっかり食べてしまったのでお腹が苦しい。21時過ぎにホテル(昆明緑州大酒店)にチェックイン。
[7/30(金)]
朝、ホテル周辺を散歩。昆明は南のわりに高地(標高1900m)のため年間を通して穏やかで「春城」と呼ばれるだけあって、ちょうど良い気候、気持ちが良い。
8:30 石林に向け出発。車内で岳さんから雲南省について色々な説明をしてもらった。雲南省は94%が山地。西北にある梅里雪山(標高6740m:未登頂)から東南のベトナム国境付近(標高:76m)まで傾斜した形の省で、途中に様々な気候・自然か見られる。山が多いため省内移動は大変で今は航空機がよく利用される。このため昆明空港は中国で第3番目に発着数の多い空港だそうだ。東南アジア諸国と近く交流も多い。鉄道も中国で一般的な標準軌(1.5m)の他に、昆明とハノイを結ぶ狭軌(1.0m)や鉱物運搬用の特殊狭軌(0.6m)と3種類もある。また、雲南省は動/植物・非鉄金属(金,銀,銅,錫等)・少数民族(25種)の国。煙草の産地としても有名である。昔は麻薬の産地だったそうだ。また、松茸の産地(特に香格里拉:シャングリラ付近)で年間5000トンも採れるとのこと。
9:40 石林着。石林は昆明の東南100kmにあり、森林とカルスト地形による壮大な景観が400K平米も続く景勝地。昔、海が隆起しその後の浸食や地震で岩山が削られ、鋭い石山の奇観が数多く出現したとのこと。桂林も同じようにしてできたが、石林の方が若いとのこと。とにかく広大で凄い。ごく一部しか見れない。
午後は西郊外15kmにある西山森林公園へ向かう。途中からリフトに乗り換えて山頂の龍門へ。地上から1000mもある龍門の断崖(標高:2300m)からの昆明湖の眺めは素晴らしい。
龍門から帰るカート乗り場で突然凄い雨が降ってきたので、しばらく待つことにした。休んでいると近くで、綺麗な花文字?を器用に書くおじさんがいたのでしばらく鑑賞。どうやら名前を書いているらしい。値段を聞くと意外と安かったのと珍しかったので、自分達の他、友達の分も書いてもらった。
雨が小降りになったのでカートに乗って下山。途中、華亭寺の中の美術品を扱っている店に立ち寄った際に、棚田を描いた一枚の美しい版画を見つけた。棚田に月光が当たって美しく輝いているもので枚数限定。買おうかと迷ったが、値段と実際に棚田を見てからという気持ちから見送った。
帰りにお茶屋(雲南民族資料館)に立ち寄る。雲南省はお茶の原産地でもある。プーアール茶の他 に、高原烏龍茶、ライチ紅茶(東方美人の名がついている)等が有名。色々試飲した後でお土産に幾つか買った。
夕食では「過橋米線」と呼ばれる有名な雲南料理を食べた。過橋米線はスープが冷めない様に油を加えた米線(米粉製の麺)で、昔、妻が対岸にいる科挙勉強中の夫に熱々の麺を食べさせようとしたのが由来だそうだ。
夕食後、空路(CZ8665(20:05-20:55))で西双版納(シーサンパンナ)に移動。西双版納:景洪の空港で、ガイドの陳さんと待ち合わせてホテル(泰園酒店)へ。ホテルでは、足マッサージを1時間程やってもらってから寝た。
[7/31(土)]
朝、ホテルの池の周りを散歩。ここは亜熱帯。植物の種類も昆明とは全く違っている。
8:30、カンランパ自由市場へ向け出発。街を出てすぐにメコン川の橋を渡り、その後川に沿って進む。今は雨期でメコン川は茶褐色の色をして水量も多い。これがベトナムまで続いているのかと思うと感動する。
9:10、カンランパ自由市場着。野菜・果物・肉・生きたアヒル/鶏・小物等々何でも売っている。凄い活気だ。
9:50、大仏寺見学。その後、泰族の民宅を訪問。高床式の家で実際に泰族の人が暮らしている。
11時、孟輪植物園に向け出発。メコン川に沿って東南へ更に1時間進む。道はあまり良くない。途中帰りも含め何回かスコールに会う。お蔭で今日は暑くない。
12時、孟輪植物園着。広い園内には多様な熱帯植物が見られる。他の植物を絞め殺してしまうガジュマル、音に反応する植物等様々だ。
帰り道、運転手が道端でパイナップルを買う。味見させてもらった。その甘くてすごく美味しい!!
夜に空路(MU4466R(21:00-21:50))で麗江へ。飛行機が1時間遅れたお蔭で、西双版納の空港で、アジアカップサッカーを見ることがてきた。日本がヨルダンに劇的な勝ち方をしたあの試合。周りは全てヨルダンを応援、というより反日本。家内も中国での反日感情を目の当たりにして戸惑った様だ。
麗江空港でガイドの周さんと待ち合わせてホテル(阿丹閣酒店)へ。これまで一泊での移動が続いたがここ麗江では2泊。やっと少し落ち着く。
{8/1(日)}
8時、麗江は標高2400mで少し肌寒いので長袖+ブルゾンで出発。まず玉泉公園」へ。黒龍潭とも呼ばれている公園で、湧き水が豊富。残念ながら、今日は園内から玉龍雪山は見えなかった。園内にある東巴(トンバ)博物館へ。ここでは、麗江の人口の55%を占める納西(ナシ)族の象形文字である東巴文字や文化を展示している。東巴先生(東巴文化の伝承者)に記念に東巴文字で「家内安全」と名前を書いてもらい一緒に記念撮影。
8:50、束河村着。ここは納西族の住居が村毎保存されている。通りの脇には堀があり玉龍雪山からの冷たい綺麗な水が溢れている。時々雨が落ちてくる。麗江は雨の多い所で、一日のうちに晴れたり雨が降ったりが何度も繰り返される。それがまた古い町並みに似合う。いつまで居ても飽きない。
昼食後、玉龍雪山へ。当初の計画ではリフトで途中までとなっていたが、是非にとお願いしてロープウェイで一番高い所に挑戦することにした。4500mを越える所なので防寒着をレンタル、酸素ボンベ持参で出発。因みに、高山病を回避するには十分な睡眠と水分を多くとることだそうだ。ロープウェイは、山霧/雲の中をどんどん登って行く。曇って下が見えないので高所恐怖症の私には好都合。4500m地点でロープウェイを降り、残りは歩いての登山。苦しかったが酸素ボンベの助けを借りながらゆっくり登り、14:12、ついに最高点(4680m)に到達。最高の気分。北半球で最も南にある氷河が間近に良く見えた。因みに、玉龍雪山自体は雪崩が多く未だ誰も制覇していない未踏峰の山だとのこと。一方、納西族にとっては神聖な山であるため、登山挑戦者が出る度に、東巴先生が失敗を願って祈りをあげるとのこと。
下山しても若干気持ちが悪い。軽い高山病か。このあと、獅子山にある万古楼に登り、麗江古城」の町並みを見渡す。流石、世界文化遺産になっているだけあって素晴らしい眺めだ。
獅子山から、四方街の方に向かってゆっくり歩いて降りて行く。街は観光地化し人でで溢れているがちょっと残念だったが、それでも、本当に綺麗な町並みの風景が至る所に見られる。街中にはお店・レストランも沢山ある。ある店で、トンバ文字の印鑑を作って貰った。なお、納西族は商売が全く下手。このため、漢族に店を貸して営業して貰っているとのこと。夜は、納西族の古典音楽を観賞した。
[8/2(月)]
8時に「大理」に向け出発。何回か山を越え、10時過ぎに蝴蝶泉に到着。ここでガイドの戴さんと合流。
蝴蝶泉を散策後、喜州の白(ペー)族の村で、三道茶を飲みながら白族の民族舞踊を鑑賞した。三道茶とは、苦いお茶、甘いお茶、こもごも混ざったお茶を3回に分けて味わう。この後、三塔寺(70mの大塔とその両側にある40mの2基の小塔がある)を見て、大理古城へ。大理は、麗江に比べれば規模ははるかに小さい。また、観光客も少ない。観光に力を入れていないとのこと。
夕方、空路(CZ3480(16:30-17:05))にて昆明へ。夕食(キノコ料理)の後、岳さんの案内で足マッサージへ。値段はやや高めだが腕は合格。
{8/3(火)}
午前中に「民族博物館」を見て、昼食後、空港へ。CA1404(12:00-15:05)にて北京に戻る。
[最後に]
今回はスケジュール的にはやや厳しかったが、十分満足できる旅行だった。
雲南省には、この他にも沢山魅力的な所がある。例えば、壮観な棚田の風景(世界遺産登録申請中)で有名な元陽(省南部)や、菜の花がきれいな羅平(昆明から1日かけて車で行く所だそうだ)、西北部の桃源郷:香格里拉(シャングリラ)等々。次の機会に是非行ってみたい。