ハルビン(哈尓濱)schedule
2005年2月
春節休暇を利用して極寒のハルピン旅行をした。
[2/8(火)]
旧暦の「除夕」(大晦日)18時にハルピン空港着。小雪。空港から直接「兆麟公園」の氷祭りへ。気温はマイナス20度以下、寒いというより痛い。10分位が限界でそれ以上は耐え難い。一週間前に日本で買った一眼レフデジカメ「PENTAX *ist DS」で撮影開始。低温にも関わらずバッテリーも含め順調に稼働。 (写真の下に続く・・・)
ホテル(昆侖大酒店)にチェックイン後、遅い夕食をとることにした(機内食がなかったのでお腹が空いた)。店を探すが何処も閉店、大晦日のせいか?結局ケンタッキーでガイドの耿(コウ)さんと一緒に軽く食べた。
夜の12時に年越しの水餃子(中国版の「年越しそば」)をタダで食べられると聞いたので、早速1Fに降りて行っていただいた。ハルピンは水餃子の本場だけあって美味しく大盛りの皿いっぱい平らげた。
[2/9(水)]
今日は春節(旧暦1月1日)。ホテルは旅行客で満杯。殆どが南方系の人達で、中でも台湾人が多い。ガイドの耿さんの旅行社でも客の95%以上は台湾人とのこと。その他、香港、シンガポール、マレーシアからの人もいるが、不思議なことに日本人は三日間を通して全く見かけなかった。夏は結構いるそうだが、今の季節は年配の人には敬遠される様だ。
9時半出発。一時間半かけて「二龍山」スキー場へ。前々から中国でスキーをと日本からスキーウェアを持参してきていたがやっと念願がかなった。雪質は最高だがコースは短く平坦。それなりの急斜面はあるがやや欲求不満。ただ10年振り且つ大腿骨骨折後の初滑りとしては最高だ。4時間は滑りたいと思っていたが2時間で終わりにした。とても寒くてこれが限界。特に山頂は風もありリフトに乗っている間に顔が凍ってしまう。でも久し振りにスキーを満喫でき満足。2時半に遅い昼食をとった後、時間が空いたのでテレビ塔を見てからホテルに戻り休息した。
夕方6時から昨日より大規模な氷祭り「氷雪大世界」見学。ハルピンの氷祭り「冰灯」は全国的に有名で規模も大きい。しかし、最高:マイナス17度、最低:マイナス25度という気候は厳し過ぎる。1時間で身体はすっかり凍りついてしまった。
夕食は「波特曼西餐庁(ポートマンレストラン)」でロシア料理を食べた。ハルピンはロシアとの関係が深く、ロシア風の施設が目立つ。この辺は、通称「ロシア街」と呼ばれているそうだ。ロシア料理で一番有名なのは国営の「華梅西餐庁」という所だが味はこちらの方がはるかに上だそうで、しかも美しいロシア女性のピアノと弦楽器の生演奏付き。ボルシチや壷入りシチュー罐肉等々。ガイド、運転手と三人でしっかり食べて150元(2000円弱)は格安、満足だ。
ここで今回のガイドと運転手についてちょっと紹介。ガイドの耿静さんはハルピン出身の満州族。真面目で予定外のことまで快く対応してくれた。日本語能力は中のやや上。36才(1968年生)、小5の娘ありのバツイチ(3年前離婚) とは思えない。運転手の王さん(漢族)は北朝鮮通でガイド等で北朝鮮に50回以上行ったことがあるとのこと。北朝鮮人が国外に出るのは大変だが、日本人を含め外国人が北朝鮮に入るのは簡単とのこと。ハングル語と日本語(単語レベル?)ができる。
[2/10(木)]
予定には無かったが、朝、「侵華日軍731部隊罪証陳列館」へ。所謂、石井部隊の細菌兵器開発、人体実験の状況を展示している。見学者は一人だけでしかも日本人。中国ではどの地域でも日中戦争に関する展示館が必ずある。政策的な面もあるが、中国人の日中戦争に対する思いは依然強い。
帰りに「松花江」の畔にあるハルピンのシンボル「人民防洪勝利記念塔」へ。松花江は全長1840km、中国で5番目に長い川で、北朝鮮国境に近い長白山の天池から流れ出て黒龍江(アムール川)に合流し日本海に出る。松花江は冬には完全凍結しトラックでも走れる状態になる。氷祭りで使う氷はこの松花江の氷を切り出して使うそうだ。松花江の河畔から昨日のロシア料理店辺りまで「ロシア街」をゆっくり散策。石畳の道が何とも素晴らしい。この石畳の石は各々の長さ(深さ)が1.5mもあり、非常に丈夫な作りとなっているそうだ。
東北虎林(サファリパーク)を見物後、松花江の中州にある「太陽島」で今度は雪祭りを見物。午後2時で最も温かい時だがそれでもマイナス17度、早々に引き揚げた。
水餃子店で昼食をとった後、ロシア正教の美しい教会「聖ソフィア教会(聖索菲亜教堂)」を見学して空港へ。北京に着くと、気温0度だが温かく感じた。